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  • 執筆者の写真おだぽひ

結婚してからのあれこれ『生理ちゃんと私』

どうも


『妻ちゃんが私を呼ぶ時、名前の原型が消え失せた』



オダです。


付き合った当初、まだ妻ちゃんが彼女と呼ばれる存在だった頃、私の呼び名は



『けいすけさん』


だった。初々しさもありながら何か奥ゆかしさも感じる老舗旅館の若女将のような呼び名ですね。


仲が深まり


『けいちゃん』


に。


今や世界では弟しか呼ばない呼び方。悪くない。


それがある日


『けっけ』


に。


初めて呼ばれる呼び方に戸惑いを隠せなすぎてGLAYのTERUみたいに両手を広げた。


が、この歳で初めてを経験する喜びに脱獄に成功してショーシャンクの空を見上げた時みたいに両手を広げた。


それがいつからか


『けけ』


になり小さな『つ』が消え、そして『ち』がついて


『けけちち』


に。響きだけでいうと復活の呪文のようだ。そして今は『け』が無くなり


『ちち』


と呼ばれている。


なんやかんやあって、そして『ちち』となる。映画見てないけど、『そしてちちとなる』はこんな映画なのだろうか。流石是枝監督といった所だ。『けいすけさん』からは一文字も残っていない。


さて、今回は


結婚生活において、妻と長く歩いていくという事はどういう事なのかを考えた。


そのきっかけは妻ちゃんがあるサイトで見つけてきた記事だ。





ざっくり言うと『女性の生理とは』を夫婦で共有する話を奥さん目線と旦那さん目線で書いている。内容はなかなかハードな部分も当然あるが面白いし、なるほどと思う事が沢山ある。良ければ読んでみてください。


読み終わった後、妻が私に


『ねぇ、見てみたい?』


と聞いてきた。正直、戸惑いは隠せなかった。男兄弟で育ったから、女性の月ものに関してはほぼ知識はない。


何となく、


毎月大変だ。その時期は穏やかに過ごしてもらえるように配慮していこう


くらいの気持ちだった。


が、妻ちゃんが毎月どのようにそれと付き合っているのか、そしてそれは詳しくはどんなものなのか。


これを実際知るのとただの知識だけでは一緒に暮らしていく上で大きな差が出る気がした。


なので私は




と大きく返事をした。いかなる挑戦にも答えるのが夫の役目である。


「そっかー。じゃあ近々やからその時に」


と謎の予言めいたものを吐いてその日は終わった。


そして、来る日。トイレから妻が私に


「今日、一日目だけど見る?」


と聞いてきた。遂に来たのだ。


私は




と息巻いて、トイレのドアの前に立った。すると妻ちゃんは、


「私の場合はナプキンじゃなくて月経カップだからがっつり液体だからね。」


と言ってきた。それを使っていたのは知っていた。家でそれを初めて見た時に


私「なにこれ~?!可愛い~!計量カップ?醤油計って入れちゃうかなー」

妻「それ、月経カップだから!」


とこれがいかなるものか説明され怒られたのは言わずもがなである。そのことをすっかり忘れていた。自分の中ではガーゼにみたいなのが赤く染まっているイメージでいたから焦る。


血、そのものとのご対面とは。


私「・・・がっつりってどれくらい液体?」

妻「いやどれくらいって、血だから。純度100よ。」

私「高田延彦なのか・・・」

妻「は?」



これは予想外であった。が、よりリアルに理解できるような気もした。何故なら、妻ちゃんは毎月ある期間は今から見せられる量以上の血を流しているのだ。それでも妻は働き、笑って一緒に生活している。ガーゼに染みた血とは訳が違う。



覚悟を決める。


私「・・・よし。出てこい、あ、いや・・・見せてください。」

妻「分かった。いいよドア開けて。」




ドアを開けると、血がいっぱい入った月経カップを持った妻がいた。正直、言葉を失った。

分かっていたが、そこには生々しい血がある。自分が予想していた量よりずっと多い。

しかし


妻「私は幸い軽い方だから少ないんだけどね。」


と言っている。


これで、少ない方なのか・・・。


ナプキンのCMで、大量の液体をこぼしても大丈夫みたいに見せてるが、あんな生易しいものではない。


多い日も安心!!



って言ってるが、知ってしまっている今、CMを見る度に、





安心なんかしちゃ駄目だ!お家帰って、温かい布団でゆっくり休んでけれ!







って思ってしまう。


これが毎月くるのだ。しかも量は減るとはいえ一週間くらい続く。

これは男性には計り知れないものである。


しかし、言葉は失ったが私はひくというより、尊い気持ちになった。そして抱きしめたくなった。

毎月、軽いとはいえ生理期間、血を流しても私には辛いそぶりも見せず、笑って毎日を過ごしてる。


なんて逞しいのだと思った。


私「・・・見せてくれてありがとう。生きてるね。いつもありがとうね。」

妻「これ見せて感謝されるとは思わなかった(笑)まぁ見せて良かったかな。」


といって、妻ちゃんはさっと血をトイレに流した。


私「あ・・・流れていった。妻ちゃんの血が・・・。なんか悲しい。」

妻「え?なに?もっと見たかった?」

私「いや・・・なんか。もう戻ってこない気がして。」

妻「うん。戻ってこないから。」

私「だよねー」





そこから色々妻と話し合った。


・PMSというものがある。

・女性ホルモンの周期と妊娠について

・世の中の生理の扱い(主に男性)


等。自分の無知さを改めて痛感した。何故、知らなかったのだろうか。男性こそ知っておくべきことではないかとさえ思う。


日本の風潮的に『生理』は何故かタブーのように扱われている。その上、女性が苛立ったりしてるのを見ると「生理だから」と言っているのをドラマや漫画、日常ですら見かける。


これを男性が何の知識もなく言ってるとすれば救いようのないバカである。


とてもデリケートだしかなりパーソナルな部分だ。でも学ぶべきは男性な気がする。

知っているだけで、全女性が尊く、尊敬できるはずだ。

仕事なんか行かずにお家でリラックスして身体を休める制度作って欲しいくらいだ。




少なくとも私は妻ちゃんをさらに尊敬し、そして知ることが出来た。

好きな物や嫌いな物を知るだけではなく、様々なパーソナルな部分を知ったり教えたりするのが夫婦なのかなと思う。


妻ちゃんと結婚してから、結婚するということにしろ妊娠、子育てにしろ様々な面で圧倒的に女性への負担が大きい事を痛感している。


それらは男性の私にはどうする事も出来ないものばかりだ。


なら何が出来るのか。何をすれば助けられ支えることが出来るのか。


その事を考えていかなくちゃいけない。



それが一緒に一生歩いていく事だと思う。


そんな記事を書いた今日はプロポーズをした日。あれから一年。今日も変わらず、「ありがとう」と「愛してまっせ」を伝えようと思う。


ではまた。



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