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  • 執筆者の写真おだぽひ

コロナ奮闘記2『振り返ればコロナがいる~今夜が山田』

どうも。


織田です。もうすっかり元気です。隔離も明けてスケジュールも空きました。



ちくしょう!


仕事ください。



さて続きです。



2022年1月17日


朝、目が覚める。目を開けた瞬間分かった。



オレ、タイチョウ、ゼンゼンダメ。コロナ、ヨコニネテル。



何とか起き上がり体温を測る。



38.5度



これ、絶対コロナのやつですやーん。



頭もずっとハンマーで殴られてるみたいに痛い。横でハンマーヘッドシャークがずっと首を振ってるのかと錯覚するくらいだ。

妻ちゃんが陥った症状と全く同じ感じ。妻ちゃんも


「ハンマーヘッドシャークのここが~」




とうなされていた気がする。




妻ちゃんがコロナをもらったと思われる11日から12日は普通に過ごしてた。たまたま少し潜伏してやがっただけだった。

長い闘いになってしまった。


恐れていた事態が起きた。夫婦共倒れケースだ。思考がグワングワンする。とりあえず保健所だ。保健所に連絡はしなければ。




朦朧としつつ保健所に連絡する。運よくすぐに繋がる。


私「実はこうこうこういう事情で、自分もコロナに罹った可能性がありまして」

保1「それは大変ですね!ただ、ここの部署ではコロナ関係を受け付けはしていないのですぐに担当部署にお繋げしますね!」

私「あぁ!そうなんですね!ありがとうございます!」

保1「もしもし?」

私「あれ?もし、もしもし?!もしもし!?」

保1「もしもし?!・・・すいません。ちょっと電波が悪いようなので切らせていただきます・・・。」

私「聞こえてます!聞こえて・・・」


プープー


米倉さーん!!



ちくしょう!楽天モバイルめ!!こんな直前の良い所でいきなりかよ!!



しかし、良い人だった。違う所にかけたのに取り次いでくれようとした。体調悪い時にこういうのは嬉しい。が、もう迷惑はかけられない。もう一度調べ直してかける。



繋がらない。もう全然繋がらない。繋がらないイライラで体調が悪くなっていく。

一旦諦め、都のコロナ相談センターなるものにチャレンジする。


何度かしたのち掛かる。


よし!私は再び事情を説明する。相手はよく聞いてくれる。良かった、これでなんとか今後の方針が出せる。


私「で、どうしたら良いんですかね?」

都「それはお住いの区じゃないと分からないんですよ。保健所に電話してください。」

私「え、えぇ・・・。じゃあここは一体?」

都「あくまでも相談センターなので・・・」



本当に相談に乗ってくれただけのやつやーん。めっちゃ説明したの意味ない奴やーん。



泣く泣く電話を切り、再び区のコロナ窓口にかける。が、やはりかからない。私は閃いた。


さっき、取り次いでくれた人にもう一度お願いしてみよう。万が一その人が出なくても事情を説明すればやってくれないだろうか。


電話する。すると、さっきの人とは明らかに違う低いトーンの気だるそうな感じの人が出た。

私はさきほどと同じ事情を説明しようとする


私「あのコロナになった恐れがありまして」

保2「あ、部署が違うので。違う部署にかけてください。」

私「あ、あのさきほどかけた時は取り次いでくれようとしてくださったんですが・・・」

保2「知らないですね。番号言いましょうか?」

私「いや、なかなか繋がらなくて。で、さきほどこちらにかけたら取り次いでくれそうだったのでかけてみたんです。」

保2「いやだから知らないですから。え?どうします?番号言った方がいいですか?」

私「・・・あ、もういいです・・・。」

保2「あ、はいー。じゃあ切りますね。」



ブツッ。



こんな時はずっと電波良好!!嫌な感じも全部伝わってくるよ!



米倉さーん!!


くそぅ。どんどんHPが減っていく。そんな中、妻ちゃんが起きてきた。


妻「大丈夫?」

私「多分大丈夫じゃない・・・」

妻「やっぱりか・・・」

私「とりあえず保健所に繋がるまでかけ続けるしかないね・・・」

妻「だね・・・」


と妻は寝室で、私はリビングで横になりながら必死に電話をかけ続ける。異様な光景だ。いち早く休みたいのに電話しなきゃいけない。どんな状況だ。そんな中で漸くかかる。



本日3度目の事情説明。もう辛い。

漸く診断してもらえる病院を紹介してもらえる。3つほど言われ必死でメモする。


保3「で、移動手段ですが公共の物はお止めください。」

私「えぇ。それは。はい。」

保3「お車はお持ちですか?」

私「ないですね。」

保3「あ・・・えぇ・・。ないんですか・・・。じゃあ・・・えっと・・・

なんだろう・・・あぁ、タクシーですかね・・・」



いやないのってそんな意外かね?!すんごいがっかりされたけど!なんか違う意味ですんごいダメージ受けた!!


が、それは言わずにお礼を言って切る。そして一件目にかける。が案の定繋がらない。

諦めて2件目に。


繋がった。また事情を説明する。この事情説明が毎回大変だった。私の場合結構複雑で、どうしても長くなる。妻の事も説明しつつ、時系列ごとに言わないといけないのだがそれを38度以上の熱でするのは本当に酷だと思う。


何とか16時半で予約を受け付けてもらう。一先ず安心だ。

そしていくつかの質問をする。向こうからも質問され、それに答える。

一通り終え私が「じゃあ、また16時半にお願いします」と終えようとすると、突然向こうが「少々お待ちください」と言い、保留になった。


5周くらい保留音を聞き、気が狂いそうになりかけたところで


受「あ、すいません。本日予約がいっぱいになりましたので明日になりますね。」


突然の勧告に驚く。何故だ?!



私「えぇ!?だってさっき16時半から大丈夫ですって」

受「いやすいません。もう一杯になっちゃいました。」

私「え?なんで?え?なんでですか?さっき予約しましたよね。」

受「もう一杯なんですよ。」

私「いやだからさっき16時半に」

受「そこも埋まっちゃいまして」

私「埋まっちゃいましてって。そんなぁ・・・」

受「どうしますか?明日ならいけますけど」

私「いやなんでですか?」

受「もう埋まっちゃいまして」

私「いやだから・・・・。分かりました。また連絡します。」

受「はい。またお待ちしてます。」



プープー。



これは本当に意味が分からなかった。細かいやり取りは省いてるが本当にいきなり予約が取り消され、事情も説明されないまま一方的に明日に回されたのだ。完璧に心が折れた。




そんな中、妻ちゃんがもう一件の所にかけてくれてて、そこは時間が空くかもしれないから少し待っててくれとの事だった。


それに望みをかけ二人でくたばりながら待つ。待つ事30分。妻ちゃんの元に電話がかかってきた。


なんと昼休憩中に診てくれることに!


慌てて支度をする。徒歩圏内だったのでよちよち歩きで向かう。


小さな町の診療所だが、先生が本当に素晴らしく優しい人で色々アドバイスをもらいつつ、抗原検査をしてもらう。


5分もしないうちに結果が。


陽性


あぁ。遂に私もか・・・。




薬などをもらい帰路へ。妻ちゃんの「コロナがきっかけで良いお医者さんが近くに見つかって良かったね」とポジティブ意見に励まされる。


ここからが闘いだった。


私の熱はすでに39度を超えていた。何とかゼリーを食べて薬を飲む。つい先日まで妻ちゃんにしていたことを自分がやる羽目になるとは。

妻ちゃんは熱こそ下がっていたがまだ万全ではない。


幸いなのが、もうお互いコロナになってるから隔離や消毒を気にせずに過ごせることだった。

なので、二人で、ベッドに入ってくたばる。




何よりきつかったのが、コロナになりましたと各所に連絡しなければいけない事だった。


関わってたりこれからの現場が複数あり、これは精神的にも肉体的にも参った。


頭が朦朧とするなか必死に返信をした。言葉使いなども最早曖昧になっていた可能性がある。そして事件は起こった。






これは実際の私のライン画像だ。



マジでなんで「今夜が山田」と打ったのか。覚えていない。予測変換だったのか、わざわざ変換したのか。どちらにしろ39度がある人間がする所業ではないが、逆に言えば39度があったから成しえた技なのかもしれない。自分の無我の境地に達したポテンシャルを見た。






確かにこの日から約2日間は苦しかった。健康だけが取り柄の人間で恐らくここ20年以上は39度の高熱が出た事がなかったのでかなり苦しかった。


どれだけ服を着ようが布団を被せようが寒く、ガタガタ震えた。寝続ける事しか出来なかった。


2022年1月18日


この日は一日中寝ていた。薬を飲むために起きる以外はずっとベッドの上にいた。このころは妻ちゃんは熱はすっかり下がり多少動けるようになっていたのが救いだった。

そしてこの頃から寝すぎで腰が痛くなり、腰痛にも悩まされた。しんどいのに腰痛で起きて、態勢を変えてまた痛くなりを繰り返しで、コロナとはまた違う苦しみが起きていた。


2022年1月19日


漸く、熱が下がり始めて容体が安定してきた。幸い、私は熱が続いたが咳がほとんど出なく妻ちゃんに


「何故タバコ吸ってる貴方が咳しなくて私が出るのか・・・。腹が立ってきた」


と謎の八つ当たりをされる。


ただ、倦怠感ががっつりあり、寝る事しか出来なかった。



2022年1月20日


起きるとわりとすっきりしていた。この日、都から支援物資が届いた。凄く助かったが、二人分ということもありダンボール二箱に水2リットル1ケースで入れるのに大変だった。

中身はレトルトだったりだが、驚いたのはカロリーメイトの缶タイプだ。


まだ売っていたのか・・・。



体調悪いのにだれが液状のチョコレート味飲むねん。殺す気か。




と思わずにはいられなかった。



2022年1月21日~26日


もうこの頃になると熱はすっかり引いて、家の中での活動に不自由はなかった。ただ、お互いしばらく倦怠感や頭がすっきりしなく、


映画見まくってやるぜ、本読みまくってやるぜ


とはならなかった。


とにかくのんびり妻ちゃんと過ごした。こんなにのんびり過ごしたのは出会ってから初めてだったのでこれはこれで良かった。

とにかくダラダラした。恐らくここ数年で一番意味のない日々を送った気がする。事件すらも起きない平和な日々だった。


2022年1月27日


隔離終了。約2週間ぶりの外。今までこんなに外に出なかったことはなかった。久しぶりの外は気持ちよくて改めて自分が生きてる事を実感した。とりあえず家の消毒をして洗濯できる物は全部した。



これにてコロナとの闘いは一先ず終演した。


今やだれが罹っておかしくない状況だが、罹ってしまうと体調もだが、それ以外の大変さを思い知った。

特に私のようなフリーランスでの舞台仕事は方々に迷惑をかける。体調を崩したのにすいませんすいませんと謝り倒し精神的にきつかった。

幸い、最小限の迷惑ですんだが下手すると一公演飛ばすことだってあったわけだ。


コロナは身体も辛いが精神的にもかなりやられる。しかも一番しんどい時に色々しなければならない事が多すぎる。



改めて一秒でも早くコロナが収束して日常が帰ってくることを祈る。



マジで結婚一周年になんてことしてくれたんだ。去年は入籍日に私はいないし、今年はコロナ。

もう今から来年が怖い。



ではまた。




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