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  • おだぽひ

オラムNo.9『ほうれん草が2束100円』


どうも。

今、このコラムの開始は外で書いている。だが、勘違いしないで欲しい。

おしゃれカフェや某スタバでではない。阿佐ヶ谷にある『ぎおん』という純喫茶だ。フラペチーノやらラテアートなんてものはない。スムージーもない。はぁちゅうも近くにはいない。

私という人間を舐めないで欲しい(誰も舐めてない)

さて、私は家大好き演劇人で有名なのは言わずもがなですが、それは家を含め、住んでいる所が住みやすいからである。

私は高円寺と阿佐ヶ谷の間に住んでいる。

家は洞窟にある小さな隙間くらいしか日は射さないが、なぜか風通しが良い。夏は涼しくて良いが、冬は

あれ?ドア開けて入ったはずやけど外なんかな?

って思う事がある。

1Kの部屋だが、ベッドを置いて、炬燵も置いて、パソコンデスクも置いたりしても、体幹トレーニングが出来るスペースがある。押入れも、ドラえもんがいつ来ても大丈夫な大きさだ。キッチンも狭いながら二口置けるし、調理スペースもある。冷蔵庫は3ドアを置いている。

風呂トイレは別だ。ただ、トイレにはなぜか換気扇はない。消臭力は欠かせない。風呂は軽く足は曲げなければいけないが、ゆっくり入れる。しかし、風呂の水を勢いよく流すと排水が追いつかない事がある。

ガス給湯器は3年半で2回イカれている。全て、私が、ガス会社とやり取りし、管理会社は見にも来ない。

玄関前の電灯が切れていたから、自分で蛍光灯の電球色を買って、取り付けたら、点かず、管理会社に

玄関前の電灯なんですが、、切れていたので、自分で交換したら点かないので、一回見てもらえませんか?

と連絡したら、修理と共に、私が買った新しい蛍光灯は捨てられていた。

大家さんの顔は一度も見た事がない。

内見の時にカーテンレールが外れていてその付近が穴だらけだったから、不動産屋さんに確認したら、「住む時にはバッチリ直すと管理会社が言っているので大丈夫です。」と言った。のにも関わらず、引越しの際、全く直ってなく、管理会社に電話したら、やってき、再び壁に新しい穴を開け、ゆるゆるに固定して、他の穴は塞がずに、

「この穴は.....どうしましょう?」

と俺に聞いてきやがったので、

もういいです......。ゲナウェイ!ゲナウェイ!

と出て行ってもらった。

管理会社の電話番号を勝手に変えたりしてやがる(文がちょっと荒々しくなってきたのは察していただきたい)

まぁ、色々問題(主に管理会社)はあれど、上京したての男一人の演劇人にしては恵まれた家だと自負している。何より家賃が安い(色んな人がきたが家賃を言うと大体驚く)

家は帰る場所であり、落ち着く空間にしたかったので、広すぎず、狭すぎない生活しやすい我が家はなんとも居心地がいい。クイックルワイパー一枚で掃除がしやすい。

そして、住んでる地域も気に入っている。高円寺、阿佐ヶ谷の辺りは程よく賑わっているがゴミゴミしていない。

落ち着くし出かけやすい。良い喫茶店もあるし、服屋さんもあるし、少し行けば大きなホームセンターもある。デカいダイソーもあるし、100円ローソンも近くにある。

自転車の移動圏内で、生活出来る全てがあるのは良いことだ。

そして、何より、自炊生活には最高のお店が近くにあることだ。

話は少しずれるが、私は自炊派である。家が好きなこともあり、ご飯は家で食べたい派である。

たまに外食しようかなと思うけど、結局何が食べたいか分からなくなり、家で作るか....ってなるくらいだ。

ただ、何か手の込んだ料理を作るわけでもないし、何品も作らない。基本炒めるか煮るかの2択だ。めんつゆとごま油が最強だと思っている。

話を元に戻す。

家の近くにはスーパがあるにはある。が、あまり安いスーパーではない。引っ越してきた当初はあまり周りが分からなかったので、そこで買い物していたのだが、買い物する度に

暮らすって物入りね

と魔女の宅急便よろしくな台詞を言っていた。

自炊もあんまり安上がりにならないのかなぁ...。と思いつつ、生活が落ち着いた頃、とある先輩がふっと

自炊してるなら、高円寺にある八百屋と肉屋は抑えといた方が良いよ

と言ってくれた。スーパーより断然安いとのことだった。

私は自転車を軽く走らせ、高円寺駅前にある八百屋に行ってみた。

そこでは、怒声とも取れるようないらっしゃいませが響く昔ながらの八百屋であった。

ダミ声で何人もの厳ついおっさんが

いらぁぁじゃせぃ!いらじゃせぃ!安いよ安いよぉぉぉ!

と声をあげている。客を歓迎しているムードではないが、お客さんは沢山いて溢れかえっている。

おぉ。

と思い、見てみる。玉ねぎがザルいっぱいに入っていて150円で売っている。ジャガイモも同様だ。

や、安いな...。

と思い見てると、八百屋の一人のおっさんが

どうすんの?いるの?いるだろ?

と半ギレみたいな感じで言ってきたから、

あ、あぁ、い、いります!

とカゴに入れた。

ほうれん草も売っていた。

ふた束150円だった。

えぇ...!安いなぁ!

と思っていたら、その近くにいた別の八百屋のおっさんが

何?いるの?いるんだろ?100円だ、今から!ちくしょう!やるよ!

と何故かまたもや半ギレで言ってきた。

いや一人暮らしだから、ふた束も食べきれないっす

と言うと

半ギレで

すぐ茹でて、小分けにして、冷凍すりゃ、一生保つよ!味噌汁に凍ったままドボンでイケるだろ!

と言われ

100円になって私のカゴにほうれん草がふた束入った。

その他にも大根やら、しめじ、ネギを買ったりしたが、千円もいかなかった。

冷凍など上手くすれば半月、あるいは一ヶ月近く保つ野菜が千円近くで買えた。

お、恐るべし....。

と思い、野菜を大量に抱え、次は肉屋に行った。そこはグラム単位で肉を量り売りしてくれる店だった。

ここも、スーパーに比べれば段違いの安さだった。外国産も国産も扱っているし、何より纏め買いがしやすい。

八百屋のおっさんが言ってた言葉を思い出す。

冷凍すりゃ、一生保つんだよ!

肉の纏め買いを人生で初めてしてみた。

そんなこんなで半月から一ヶ月分の食料が3千円いかないくらいで買えた(基本的に夜にがっつり作る且つ一品あるいは二品しか作らないから結構もつ)

この二つを訪れたことで私の東京生活が完成したのであった。

それからと言うもの、毎月、食材の買いだめが楽しみになった。八百屋は基本的に安いが、たまに訳がわからない量を訳が分からない値段で売っている

写真のマッシュルームはこの量で150円だった。びっくりして買ってしまったが保存のための下処理が大変で、レストランの仕込みみたいだった。

そして、今日も大量に食材を買い込んだ。10月はほとんど家にいなかったので、軽く鬱憤が溜まっていた。

私の中で、癒しの一つが、この2店での買い物、帰ってきて肉を小分け冷凍する、野菜室の充実を眺めることなのに、全くできなかったからだ。

これだけ買って、三千円いかなかった。ほうれん草は、当然、また見ていたら

いるの?いるだろ?!あいよ!

とカゴの中にブチ込まれた。

家に帰って肉を冷凍して、ほうれん草は茹でて、小分けにして冷凍した。冷蔵庫の中は充実した。私はホクホクだ。

そして明日から、また野田地図の公演が東京で始まる。

東京での演劇生活が始まる。冷蔵庫の準備は整った。

パリ、大阪、北九州は楽しいツアー生活だったけど、なんやかんや自分の家がやっぱり一番落ち着くし休まる。

........ここまで長々書いたけど、本当にどうでもいいこと書いたな。

まぁ、どうでもいいコラムだからいいか。

てな感じで今回はここまで。

ではまた。


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